住宅雑誌Replan vol.132掲載事例
住宅密集地から少し離れた山の麓。道路の反対側には森が広がり、沢のせせらぎが聞こえてくる自然豊かな場所に、この住まいは建っています。
この立地での建築にあたり、ポイントとなったのは3つ。
「存分に森を眺められるようにする」
「できるだけ庭と森をつなぐ」
「道路から最短のアプローチを確保する」
これらの要件を満たすために、家を2つの箱に分けました。1つ目の箱は、道路側に向けて正対に配置。2つ目の箱は森に向けて斜めに角度をつけてつなげました。それぞれの箱は、黒の金属サイディングと森の風景になじむ道南スギで、外壁材を使い分けることで、その対比をより明確にしています。
室内に入ると、趣味のスキーやスノーボード、アウトドアグッズなどが並び、作業ができる造作の机も設えられた広い玄関土間が出迎えます。
少し足を踏み入れると、斜めの箱に配置されたLDKが現れます。奥さんがこだわったオーダーメイドのコの字型キッチンからは、吹き抜けと大開口のおかげで、面積以上の開放的に包まれたダイニング・リビングが見渡せます。森に向けられた窓からは、冬は雪景色が広がり、夏は濡れ縁まで森の緑が届きます。斜めに角度がついているおかげで、隣家との視線も気にならなくなり、まるでプライベート森のよう。
窓はすべてトリプルガラスを採用し、年中快適な室内環境を実現。リビングから続間、水まわり、キッチンへと回遊できる動線計画や、多目的に使える2階の広々としたロフト空間など、住みよさの面もしっかり配慮しています。
家の中にいながら四季折々の自然を存分に楽しめる居心地のいい家が完成しました。
UA値0.27W/㎡K C値0.3㎠/㎡
BELS★★★★★(5つ星)取得 BEI 0.63(37%削減)
低炭素住宅認定取得
デザイン・ファンクション・クオリティを実現したLOW―CO₂の住まい